【働き方ハックvol.6】「大人の自由研究」のススメ
先生の「働き方」が社会問題となっています。
国をあげて先生の働き方の見直しが検討され実行もされる中、個人でできる働き方改革に取り組まれている先生も多くいらっしゃいます。
今回は、長崎県の公立高校で働く樫本英人さんに話を聞きました。
長崎県の高校で数学、情報、総合的な探究の時間の教員として働く。長崎県内の総合的な探究の時間を盛り上げるべくさまざまな活動を行っている。2021年から某大学院で成人教育と探究学習について研究を行っている。
働き方ハックということで、私が、皆さんのお役に立てることを探したときに、現在、あるテーマについて研究をしているのでそれを紹介したいと思います。
それは、タイトルにある「大人の自由研究」です。
皆さんは自由研究は好きですか?
自由研究というと、夏休みの宿題を思い出す人が多いと思います。自由研究が大好きだったという人もいれば、あまり好きではなかったという人もいるのではないでしょうか。
実は、自由研究というのは大人になって行うのに向いているのです。その理由は、いろいろな経験を積んで、視野が広がっていること、大人になってできることが増えていること、何より、やりたいことがたくさんある場合が多いからです。
私のことを話すと、私は、高校で総合的な探究の時間を担当しています。生徒が自分の好きなことを研究し始めて、それまで見たことのないような生き生きとした姿を見る機会が増えました。
さらに、その研究に向き合う姿勢が教科の勉強にも生きていることが分かりました。私も探究の担当としては、これはなぜかを知りたいと思い「探究」の自由研究を始めました。
なぜ、自由研究が働き方ハックなのかと言いますと、私が自由研究に取り組んでから、3つのことが変わったからです。
1つ目は、時間の管理を徹底するようになりました。研究の時間を確保するために、「いつまでに仕事を終わらせよう」と計画を立てるようになりました。
2つ目は、仕事に対する視野が広がりました。授業の準備の仕方、生徒はなぜこのように考えたのかなど、細かいところまで気がつくようになりました。
3つ目は、生活が楽しくなりました。この研究を通して多くの人と交流する機会が増えて楽しみが増えました。
好きなことを追究して、予想していないことが起こるというのはワクワクしませんか?
しかし、忙しい皆さんが自由研究を始めるのは少しハードルが高いように感じるかもしれません。しかし、そこは気軽に始めてみてください。日常生活で少し気になることを研究してみたり、仕事とは関係なくても大好きなことを研究してみると良いと思います。
1つポイントを挙げるとすると、「問い」は明確にした方が最後まで進めやすいです。2022年は「大人の自由研究」にチャレンジしてみてください。