【働き方ハックvol.4】上機嫌でいることが、仕事の効率をあげる
先生の「働き方」が社会問題となっています。
国をあげて先生の働き方の見直しが検討され実行もされる中、個人でできる働き方改革に取り組まれている先生も多くいらっしゃいます。
今回は、日本大学三島高等学校・中学校で数学教諭をされている加藤利光さんに話を聞きました。
部活の監督を譲った2020年から、教育界に興味津々。生徒のガッツポーズを引き出すことに、命懸け。笑いを追求し、8割スベるが気にしない。自分らしさを貫き、生徒に自分らしく生きろ!と提唱中。家のbarを夜な夜な営業。三度の飯より祭り好き。無茶をしたいお年頃。
教員をやっていると落ち込むことはある。いや、生きていれば当たり前に、やる気を喪失する瞬間はある。しかし、私を知る人は、口々に言う。
「加藤は、元気過ぎる!悩みなんて全くないだろ!」と。
なぜだ?部活の大会に負け、監督として不甲斐ない結果を残した翌日は、かなりの精神的なダメージを受ける。また、生徒から相談を受け、受け止めきれず力の無さを痛感することだってある。
日々、いろいろな感情が錯綜しているが、傍からみれば、「ハイテンション!元気!悩み0!」の教員のようだ。では、なぜそう思われるのかの不思議に迫る。
落ち込んでいるときに、落ち込んだ態度を前面に出したとする。
落ち込んでいる人間に、励ましの言葉をかけてくれる優しい人間はいるのか?
不機嫌な態度の人間に、声を掛けようとする勇敢な人間はこの世にいるのか?
(多分いるが)いたとしても、少人数であり、声を掛けてくれる確率は「リミット0」(0に限りなく近い!の数学表現。数学の教員と思われない私の意地)。つまり、自分の感情に応じて、相手の行動を引き出すコントローラーは誰も、持ち合わせていない。
だから、どんな精神状態であろうが、見事なまでのハイテンションの挨拶を貫く。
生徒から「マジウケる。どこでも生きてけそ~。羨ましい~」こんな言葉のシャワーが笑顔と共に飛び込んでくる。明るさを無理に演じるだけで、ご褒美が得られ、気づくと元気を取り戻し、教育活動への渇望へと直結しているというお話。
おかげで、どんな状態でも5秒で復活できる術を得た。
私のパワーは人によって作られる。そのため、昨年度から学校外の人との関わりを求め、歩み始めた。
『先生の学校』のクリエイター募集の告知に飛び付き、現在クリエイターとしてチームワークの基盤作りを行っている。また、音声SNSのClubhouseで『あなたの話、明日生徒に話します』という番組(ぜひみなさんの話も聞かせてください)を作った。
どちらも、教員の「社会を知らない」という欠点を補うだけでなく、授業で特別講師に登壇してもらう仕組みを作りだせた。生徒への還元もあるが、それ以上に、笑い合える存在の出現が、教育への情熱に直結し、仕事への効率をあげる結果をもたらした。
ドイツの詩人ゲーテの言葉「人間の最大の罪は、不機嫌である」を胸に、本日も上機嫌を演じ、人間界最高のハッピー人間を貫き、生徒の笑顔から元気を頂戴する。