【働き方ハックvol.1】◯時に帰ると決め、逆算して考える
先生の「働き方」が社会問題となっています。
国をあげて先生の働き方の見直しが検討され実行もされる中、個人でできる働き方改革に取り組まれている先生も多くいらっしゃいます。
今回は、東京都調布市立多摩川小学校で指導教諭をされている庄子寛之さんに話を聞きました。
前女子ラクロス19歳以下日本代表監督。2019世界大会日本史上最高タイ5位入賞。学研教育みらい道徳教科書編集委員。みずほフィナンシャルグループ金融教育プロジェクトメンバー。文部科学省がん教育教材作成ワーキンググループ委員。著書に「残業ゼロの仕事のルール」「叱らない技術」(いずれも明示図書)など多数。
私は基本、毎日定時に帰ります。
昨年までは大学院に通っていましたし、女子ラクロス19歳以下日本代表監督もしていたので、定期的にラクロスの会議もありました。それだけでなく子どものお迎えもあったので、定時に帰らないと全てを両立できない状態でした。しかし、定時に帰る理由は、それだけではありません。
何より「午後5時に帰る」と決めているからです。
午後5時に帰ると決めれば、逆算して時間配分を考えるようになります。
授業が終わるのは、15時すぎ。17時まではあと1時間45分、会議の45分を差し引くと残り1時間。この時間内にできることは何か、打ち合わせすべきことは何か、それは達成できそうな目標なのか。それらを考えた上で、「何時に帰る」か決めましょう。
とはいえ、はじめのうちはなかなか難しいだろうと思います。
そのような場合には「いつも20時に帰っているが、19時に帰る」など、ちょっと頑張ればクリアできそうな時間を設定してみましょう。
私は目標を達成するために「紙に書いて目に見える所に貼る」「何回か連続で達成できたとき、自分に『プチご褒美』をあげる」「いろいろな人に目標を立てたことを伝える」など、さまざまな工夫をしています。
目標を設定すると、今やるべきことが明確になります。
子どもたちの中にも、「残り1分!」と声を掛けると、急にやりだす子がいます。終わりを決めることで行動が変わるということです。
「◯時に帰る」。退勤時間までに自分ができることを考える。それ以外は明日以降に計画的に割り振る。それが本当に自分にできそうか考える。できることを積み重ねていくと習慣になります。
「何時に帰る」と決め、時間を有効に使う新しい習慣を身に付けることができると、プラスの循環が生まれ、教師人生が楽しくなることを身をもって体感しています。