科学館×美術館×創作工房!?東京有明のひらめきをカタチにするミュージアム「AkeruE」とコラボしませんか?[PR]
2021年4月、東京有明にひらめきをカタチにするミュージアム「AkeruE(アケルエ)」が誕生した。
パナソニック株式会社が手掛けるAkeruEは、観る、つくる、伝える体験を通して、「発想・創作・遊び・共有・振り返り」のサイクルをまわしながら、クリエイティブな力を育むミュージアムだ。
SDGsやSTEAM教育をテーマとした探究学習の実践の場でもあり、学校とのコラボレーションも積極的に展開している。
そもそもAkeruEとはどのような施設なのか、これまでどのような学校とのコラボレーションが生まれているのか、担当の寺岡さん、越本さん、鈴木さんに話を聞いた。
パナソニックセンター東京 エデュケーション課
越本 春香(こしもと はるか)さん【左】
株式会社ロフトワーク クリエイティブディレクター
鈴木 順平(すずき じゅんぺい)さん【右】
ラーニングデザイナー
好奇心の扉を開けて、ひらめきをカタチに
科学館のような美術館のような素敵な空間ですが、どのような思いからAkeruEは誕生したのでしょうか?
AkeruEを手掛けるパナソニックの創業者である松下幸之助が、「ものをつくる前に、人をつくる」という言葉を残しています。
AkeruEは、子どもたちの創造性あふれる行動を支援するとともに、次代を担う人材の育成支援活動を通じて社会に貢献していくことを目的に、2021年4月に誕生しました。
AkeruEのコンセプトを考えるにあたり、「予測不可能な時代の中で突破口を開けられる人って、どんな人?」という問いに向き合ってきました。
問いの答えはいろいろあると思いますが、AkeruEでは「好奇心の扉を開けて、ひらめきをカタチにすることのできる場所」をコンセプトに掲げました。
ひらめきをカタチにするための教育的なアプローチとしては、MITメディアラボのミッチェル・レズニック教授が提唱されている「創造的な学び(Creative Learning)」の「発想・創作・遊び・共有・振り返り」のスパイラルを参考に、AkeruEなりに解釈しています。
その中でも、ひらめきをカタチにした作品や気づきをアウトプットする場を設けているところがAkeruEの特徴かと思います。
どのようなアウトプットの場を設けていらっしゃるのでしょうか?
AkeruEには、ふしぎとであう「ASTRO」、つくって、あそぶ「COSMOS」、つたえてつながる「PHOTON」など、展示や体験、アウトプットできる場所がふんだんに用意されています。
中でも僕が担当しているTECHNITO(テクニート)というデジタルものづくり図工室は、レーザーカッターや3Dプリンターが整備されており、土日にはアルケミストJr.プログラムという「好きをカタチにしたい」子どもたちが3カ月間通うプログラムを提供しています。
そのアルケミストJr.プログラムのメンバーの展示、発表をするお披露目の機会として「AkeruE Sessions」を2021年9月よりスタートしました。
3カ月に1回開催しており、アルケミストJr.プログラムのメンバーだけでなく、高校生や中学生、大学生などいろんな人とコラボレーションしながら全世代で一緒に学ぶということを実現しています。
AkeruEでは、学校とのコラボレーションに積極的に取り組まれているとのことですが、具体的にどのようなコラボレーションが生まれているのでしょうか?
東京にある聖学院中学校・高等学校の2021年度から新設されたグローバルイノベーションクラスの生徒さんが、「AkeruE Sessions」で授業での取り組みを発表したり展示してくださっています。
またAkeruEの近くにある、かえつ有明高等学校の高校新クラスの生徒さんとは授業を一緒に行い、子どもたち向けのワークショップを企画して運営まで行う「ワークショップマルシェ」を開催したり、取り組みはさまざまです。
他にも、小学校や中学校に対して職場体験として、AkeruEの見学やパナソニック社員の仕事の話を聞く機会をつくったり、慶應義塾大学のメディア研究科と一緒に、リサイクル素材を活用する実験を行っています。
修学旅行や校外学習などの訪問先施設としても見学を受け付けていまして、多くの学校さんにご来館いただいています。
ただ見学するだけでなく、オプションプログラムとして、解決の方法を学ぶ「クラフトコース」、伝える表現を学ぶ「動画制作コース」、創造する手段を学ぶ「デジタルツールコース」「プログラミングコース」なども用意していますので、ニーズに合わせて対応できるかと思います。
団体で来ていただいても楽しんでいただける自信がありますので、ぜひ気軽にお問い合わせください。
学校外とのコラボは欠かせない時代に
AkeruEとのコラボレーションの魅力について、聖学院中学校・高等学校の山本先生に聞きました!
AkeruEと、どのようなコラボレーションに取り組まれているのでしょうか?
本校では、2021年度に高校グローバルイノベーションクラス(以下、GIC)という新クラスを立ち上げました。そのクラスの教育目標が、世界に対して「ものづくり」「ことづくり」を通して貢献できるグローバルイノベーターを育成するという内容です。
グローバル課題やSDGsを自分ごととして理解し、高次の研究力・協働力・創造力を育成するために、「Immersion」「STEAM」「PROJECT」の3つを柱にした教育を展開しています。
まさにAkeruEさんのコンセプトと近しいクラスだったこともあり、GICクラスの生徒を中心に、AkeruEさんが3カ月に1回開催している「AkeruE Sessions」で展示や発表をさせていただいています。
また、AkeruEのTECHNITOのような空間を本校でもつくっていまして、「ファブラボ」という6畳ほどの空間に、3Dプリンターを3台、レーザーカッターを1台整備しています。ファブラボとTECHNITOを生徒が行き来しながら、ものづくりを行ったりしています。
「AkeruE Sessions」では、実際にどのような展示や発表をされたのでしょうか?
一つは私が担当している「STEAM」というGICの授業の中で、「色の感覚ストレッチ」というワークに取り組んだのですが、その作品を展示させていただきました。
もう一つは、今年から立ち上がった「情報プログラミング」という授業の中で、テクノロジーを活用した作品を作りたいという生徒が任意で、「自分の好きなもの」をファブラボやTECHNITOを行き来しながら制作し、発表しました。
学内ではなく、学外にアウトプットの場ができたのは非常に価値があることのように感じるのですが、生徒さんの反応はいかがですか?
それに関しては、最初からねらいにしていた部分でもあるのですが、外部の人からいただくフィードバックというのが生徒たちにとっては大変価値のあることで。
どうしても学校だと、閉鎖的な空間で、なおかつ自分の生徒はやはりかわいいので、ポジティブなフィードバックに終始してしまう傾向にあります。
それがTECHNITOのような場所に行くと、小学生でも高校生よりも数段すごいものを作る子もいますし、いろんな立場の方からポジティブな意見、ネガティブな意見、アドバイスも含めていただけることは、生徒たちにとって学内だけで活動するよりも、多くの発見が得られていると思います。
「AkeruE Sessions」では、子どもたちとの交流も多いと聞きました。
「AkeruE Sessions」の2回目が12月でクリスマスの時期だったこともあり、生徒たちが3Dプリンターでクリスマスオーナメントをつくり、ガチャガチャにして持っていったんですね。
100個ほど用意していたのですが、参加していた子どもたちは大喜びで、一瞬でなくなりました。こういった展示の機会や多世代との交流の機会は本当に貴重で、生徒たちにとって成功体験の積み重ねの場になっています。
当然挫折も味わうと思いますが、外部とのコラボレーションは成功体験の質も上がります。そして、教員である私にとっても、貴重な機会になっています。
それはどういうことでしょうか?
生徒たちの成長は常に考えていますが、自分自身も1年前には想像しなかったような人たちとつながって、それが授業に還元されることも多くあります。今後はますます学校と外部のコラボレーションはマストになっていくと私は思っています。
教員も生徒同様に、外部からフィードバックをもらう機会って少ないですよね。私たちは教育のプロではありますが、教育以外の分野のプロではないので、専門的な知識からのフィードバックは本当に学びになります。
外部とのコラボレーションは生徒だけでなく、教員にとっても価値があると思います。
AkeruEは、生徒の可能性を引き出すきっかけとしてすごくいい場所なので、単発利用だとしても、意味付けを丁寧にして利用していただくと、想像力や創造力が掻き立てられるきっかけにはなると思います。
コラボレーション活動のご相談は、パナソニックセンター東京 AkeruE 担当: pct.education@ml.jp.panasonic.com まで、ご連絡をお待ちしております。
団体でのご見学のご希望の方は、こちらからお申込みください。
〈取材・文=三原 菜央/写真=竹花 康〉